【インタビュー】指先の毛細血管を映し出し、健康状態をチェックできる血管美人とは!?(2)

〜「血管美人」第2部〜

前回は、毛細血管血流観察装置「血管美人」とはどういったものか、武野さんが起業に至った経緯などを伺った。

それでは、続きを見ていこう。

 

毛細血管画像を数値に

武野:NHKのガッテンという番組(2016年7月13日放送)で約150名の方から毛細血管の長さのデータを収集しました。その時に、2つのことがわかりました。

1つは、1視野(0.7mm×0.5mm)内の毛細血管の長さの総和は、男性の方が女性よりも長いということ。これは感覚的にわかるんじゃないかと思います。もう1つは、年齢との相関(年齢が上がると毛細血管が少なくなる)があり、女性の場合、40代以降に毛細血管が短くなる傾向があること。

 

M:血管は男性の方が長く、そして多い印象があります。

 

武野:また、適度な運動を続けた場合に毛細血管の総和が長くなるということも確認できました。数値としてみることができれば、継続しようという気がするじゃないですか。

 

M:確かに、何事も頑張りが目に見えると違いますよね。

 

武野:実際に、肩こりや腰痛があったのが改善されたというコメントも得られています。そういったことがようやくわかってきたという段階です。

 

M:なるほど。今後のビジネスの方向性についてはいかがでしょうか。

 

武野:現在、クラウドで解析ができるようになっていて、画像をクラウドにアップすると血管の長さと性別・年齢から算出した点数が出るようになっていて、毛細血管画像がそのクラウドに集まる仕組みがすでにできています。

今の流行りかもしれないですが、人工知能やビッグデータを利用した経時変化予測なども視野に入ってきました。

 

M:流行りですね。人工知能やビッグデータといった言葉は毎日のように目にします。

 

 

武野:ありがたいことに、これまでメディアにも度々取り上げられておりまして、『毛細血管を初めて見ました。面白いね』という状態だったのが、『毛細血管の長さを数値化でき、年齢との相関までわかる』ようになりました。

ポイントとしては、女性の毛細血管が減り始めるのが40代。やはり美容と密接な関わりがあります。

 

M:取り上げられているメディアも女性向けの雑誌が多いように感じます。

 

 

周りが気付いていないことがチャンス

武野:現在、理研・慶応大学・大阪大学と共同研究をしています。Tie2・リンパ・血管研究会参画企業を中心に、何により毛細血管がどう変わるかを実証実験を行い、大学の先生方とその現象に対して科学的に仮説検証を行っております。

オープンイノベーションでいろんな企業と組めればいいなと考えていまして、弊社としては『毛細血管を数値化しエビデンスをつくること』『毛細血管画像のプラットフォーム』に注力しようと考えています。

 

M:現在は薬局で利用いただいているとのことでしたが、将来的には一般家庭への導入を見据えておられるということでしょうか?

 

武野:そうですね。ただ、今はまだ啓蒙の時期だと考えています。将来的には人の生活の導線上に置くことが目標です。

 

M:と、言いますと?

 

武野:例えば、家の鍵を開ける時や車のエンジンをかける時であったり、支払い時であったり、自動で測定ができるような仕組みがあれば良いなと。まだまだ課題は多いですけどね。

 

M:わざわざ測定するのではなく、生活の一部に自然と入り込んでいるような形ですね。ある一定以上毛細血管が短くなったらアラートが来るような仕組みとか、容易に想像がつきますね。

 

M:ビジネスのご説明ありがとうございました。

話は変わりますが、会社経営をされる中で一番大変だと感じたことはどんなことでしょうか?

 

武野:そうですね。このサービスを始めた当時は血管美人の良さをわかってくれる人があまりいなかったことです。ヘルスケアに精通している方だと、これの良さを理解してくれる方はいたのですが、あまり詳しくない方にはピンとこなかったようで、プレゼンなどをしてもあまりウケがよくありませんでした。

 

M:あまり良くない話も多いですが、やはり最近、一般の方の健康意識が高まってきたことや、健康関連の情報を取得しやすくなったということが関わっているのかもしれませんね。

 

M:もしよろしければ、これから起業される方や、起業されている方にメッセージなどいただけますでしょうか。

 

武野:そうですね。みんながいいと思うものってなかなかないんですよね。中には批判するような人もいて。ただ、それがチャンスだと考えることができて、真の良さがわかってない人も多いということは、競合が少ないと考えることも出来ますよね。そこでめげたら終わりですからね。

 

M:ありがとうございます。確かに100人に1人が気に入ってくれると考えれば、日本全国で100万人が気に入ってくれるとも考えられますもんね。

 

M:Ugoくん、何かありますか?学生目線でも。

 

Ugo:自分の人生のテーマとかってどう決めていけばよいでしょうか?

 

武野:いろんなものに触れて、いろんな経験をして、その上で自分の軸を決めていくのが良いのではないでしょうか。

 

M:自分も、いろんな方からお話を聞いたり首を突っ込んでみることで、自分の好きなことや嫌いなこと、得意なことや不得意なことが徐々に分かってきたような気がしています。

 

「血管美人」第3部(9月中旬公開予定)
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