元メルセデス・ベンツ商品企画担当が目指すヒトの動きが見える化された介護の世界

久しぶりのインタビュー記事です。ヘルステック業界のスタートアップインタビュー第5弾!
介護領域に挑戦するMoff株式会社にインタビューして来ました。

 

今回のインタビュアー
真野 洋弥(ライターネーム:Hiro)
Founder 兼 編集長

ひさーしぶりのインタビュー記事です。素晴らしいスタートアップなのでぜひ読んでください!

 

会社名: 株式会社Moff
資本金: 2億5,938万円
会社設立: 2013年10月
本社所在地:東京都千代田区神田神保町3-17
代表者名: 高萩 昭範
事業概要: 介護予防・運動・教育向けのセンサー端末・アプリ・システムの企画・開発・販売
高萩さん
高萩さん

株式会社Moff 代表取締役
高萩昭範氏
京都大学法学部を卒業後、A.T. カーニーに就職。その後、メルセデス・ベンツ日本および外資系食品メーカーで商品企画を担当。2013年1月に大阪市で開催された『ものアプリハッカソン』への参加をきっかけに、ウエアラブルデバイスの開発を目指してMoffを設立。

スマートモフバンドでカラダを動かそう

真野:どういうプロダクトを作りになっているのかをまずご紹介いただければなと思います

高萩さん:我々は 子どもからお年寄りまで元気に、楽しく、いきいき、健康に というのをモットーにサービス展開しています。
テクノロジーという言葉を聞くと、体を動かさずになんでもできて、運動不足など、少し不健康になるというイメージがあるかと思いますが、それとは逆で、テクノロジーを使って体を動かして健康になろうというプロダクトが中心です。

その中で、我々が最初に提供しているサービスがウェアラブルのスマートモフバンドという端末です。これはIoTを活用して介護施設向けや病院向けにサービス展開しています。
介護施設向けのサービスはモフトレといい 機能訓練のIoT支援サービスです。IoT技術を使って、介護施設で行っている機能訓練というものを人手、コスト、スペースがかからない形で取り組んでいくことを目指してサービス提供しています。

スマートモフバンド
スマートモフバンド

 

もう一つのサービスは、新しくサービス展開が始まった モフソク というサービスです。これは病院でのリハビリテーションのサポートを行っています。

病院における今のリハビリテーションでは定性的な情報でしかリハビリの進捗を図ることができない現状があります。 人の動きという表現が難しいデータをビジュアル化して目に見える形で管理できるようにするサービスがモフソクというサービスになります。

ヘルスケアの分野においては、今、申し上げたモフソクとモフトレというサービスが現在リリースされているサービスとなります。

真野:それでは新しくサービス提供が始まったモフソクの方から詳しく教えていただければと思うのですが、モフソクでは、今までリハビリをしながら患者がどのくらい回復したか数値化しにくかったところを目に見える形で管理できるようにしたサービスといった理解でよろしいのでしょうか。

高萩さん:はい。その認識で大丈夫です。
管理にあたって、三つのポイントを意識しています。
一つはアウトカム評価です。現在リハビリにおいてアウトカム評価というのが重要な評価基準となっています。アウトカム評価を上げるためには、まず患者さん自身がもっと自分のボディイメージをしっかり理解することが重要となります。
私は今これくらいの動きを出てきているんだということをしっかり認識することが大事となってきますよね?また、ボディイメージを性格に把握することは転倒予防などにもつながります。

真野:どこまで動けているかというのは、リハビリするにあたって患者自身には、わかりにくいところですよね。

動きを見える化して定量評価

高萩さん:二つ目はクリニカルパスの具体化です。リハビリに関してクリニカルパスは定性的な目標を敷くことが多いです。例えば、目標設定がすごく曖昧で心身ともに2週間で健康にしましょうと言ったような目標だと何をどこまでできるようになるかイメージしづらく患者さんにとってもやりにくいですよね?

真野:確かに目標立てが難しそうなところではありますね。

  
高萩さん:
他の検査項目の場合、例えば血液検査であれば、血糖値をこの値まで下げましょうという数値目標がありますが、 そうした定量的な数値を目標値の設定が難しいのがリハビリの分野だと感じます。
クリニカルパスという定量的な目標値を敷いて、細切れに設定することでより意味を持つと思います。患者さんの腕がある一定の角度まで動いたら、次は何度先まで動かしてみましょうと言った形でわかりやすく目標設定をすることでクリニカルパスはより最適な形となります。
そして、三つ目は患者さんにリハビリ効果を実感してもらえる点です。リハビリしながらその効果を実感できるということは非常に大きな意味を持ちます。

真野:なるほど

高萩さん:思いとしてはやはりリハビリテーションの効果というのを具体的に数値として落とし込んであげたいというところがあります。患者さんにも目標像とのギャップを理解できるように簡単にビジュアル化してあげたいですね。

真野:どういったデータを集めているんだろうというところでちょっと興味があるのですけれども教えていただけますでしょうか。

高萩さん:歩行状態の解析、立った姿勢についてのフィードバックなどがあります。他にも、作業療法士さんが行われる 上半身のリハビリの動きに対してのフィードバック、後は関節可動域の範囲を可視化するものとなります。

作業療法士さんがリハビリに関するフィードバックをする際に、 体をどれくらい動かせるようになっているのかということが一つの大きなKPIとなります。それを患者さん自身にも分かりやすく理解してもらうんです。リハビリを実施しながら可動範囲を確認できるので、リハビリをしている患者さん自身のリハビリ効果もより高まります。

高萩さん:このように、定量的に情報収集しつつも患者さん自身にわかりやすく見せるというところでサービス提供を行なっています。

真野:分かりやすいですね。
色々な情報が取れるということがわかりました。どういった形でそうしたデータの採取を実現しているのでしょうか。

高萩さん:基本的にはモフバンドと言うセンサー端末を二つ装着することでデータを採取しています。

歩行動作の際はまた別の体の部位(太ももあたり)にバンドをつけて、歩行時の姿勢、足の上がった角度を可視化します。
例えば、歩行する際にどのくらい足が上がっているかを可視化することについては、転倒防止につながります。すり足で歩いていたり、思ったより足が上がっていないと転倒リスクが高まりますので。
他には、歩いている際に足がどういう向きを向いているかを見える化します。

高萩さん:このように動いたデータを一画面ですぐに確認できます。

真野:すごいですね!!!

高萩さん:これまで見えなかったデータを可視化することで、蓄積されたデータを用いて、目標に対する進捗確認が可能になります。このように目に見える形で蓄積されたデータを追いかけていくことでアウトカム評価の向上につなげたいと考えています。

真野:学生時代に病院実習をしていた際に、リハビリテーションの施設をじっくり見る機会があまりなかったのですが、実際リハビリをするにあたって目標に対する進捗を目に見える形で定量的、定性的に取れないということは大きな課題なのでしょうか。

高萩さん:すごく大きな課題ですね!!!やはりアナログな面が強いところですので

データとして数値化できていないと人依存のスキルが大きくなってきます。経験に基づいて、目測でこの人はここが悪いんじゃないかっていうの判断がつくところもあるとは思いますが、その回復具合をみるのであれば、感覚以外に数値で目標管理が必要になってくると思いますので。。。。

真野:そこを数値化して定量的に測ろうというところですね。

高萩さん:例えば、足が上がった角度を分度器を使って都度、都度、測るというのはすごく時間がかかるし、患者自身も自分の体の動きをイメージしづらいですがバンドをつけることで簡単に見える化し、データを蓄積していくことができますよね。

真野:なるほど。データで管理されていないケースでは、「治ったね!!」という評価は、作業療法士さんのそれぞれの尺度で決められているケースがあるということでしょうか。

高萩さん:作業療法士もしっかりついてリハビリテーションをやっているので、結果的にはほとんど同じ仕上がり(治療状態)になってくるとは思いますが、治療の過程を数値でしっかり見える化して管理できると、患者さん、作業療法士ともにメリットがありますよね。

真野:なるほど。すごく不思議に思うのが、なぜバンド二つを体に装着して、Bluetoothで繋ぐだけであそこまでデータを取れるのでしょうか。また、そこが御社のコアバリューになってくるのでしょうか?

高萩さん:このサービスに近い技術でいうと大学の研究施設でモーションキャプチャという技術があります。1000万円くらいする高価なものですが、それをバンドをつけることで簡易に実現できるといったものです。

真野:モーションキャプチャーってあの点々をいっぱい付けて体の動きを確認する技術ですよね?

高萩さん:それです!!カメラでグルーっと撮影して実施してます。基本的にはあのサービスとやっていることは似ているんですが、モーションキャプチャーを使うとお金もかかりますし、場所も必要となるので、それを簡便に、必要なところだけ情報収集できるものが当社のモフバンドです!!

高萩さん:このデモだと説明しやすいのですかね。

真野:ありがとうございます。では、モフソクというのは体の動きをビジュアル化してわかりやすくリハビリテーションを進められるよう患者、作業療法士に価値提供していくサービスになるのでしょうか。

高萩さん:はい。そうですね。
定量的にリハビリテーションの進捗を評価できるというところも大きなポイントですね。

真野:ありがとうございます。
それでは、次はモフトレに教えていただけますでしょうか。

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